
いざという時のために貯金をしたいとは思うものの、なかなかお金が溜まらなくて不思議に思っている人は多いものです。どんなに頑張っても、なかなか貯金が増えない。無駄使いをしているつもりはないのに、いつもお金がギリギリになってしまう。そんな貯金できない人には、共通している特徴がいくつかあります。こうしたありがちな特徴を知って、上手に対処すれば貯金できるようになる可能性が高くなるのです。貯金体質に生まれ変わるためのコツを実践して、しっかりと貯金していきましょう。
当てはまる項目があったら要注意!貯金できない人の特徴
貯金できないタイプの人は、男性でも女性でも決して少なくありません。それぞれの貯金できない理由は、その人の性格や生活習慣が深く関係している可能性が非常に高いと考えられます。つまり、貯金できない体質は不変的なものではなく、それに気付くことで改善することが可能なのです。そこで、この段落では貯金できない人にありがちな特徴について紹介していきます。当てはまる項目があったら、貯金できないタイプである可能性があるので注意しましょう。
お金の使い方にメリハリがつけられない
一部の大金持ちを除いて、ほとんどの人の収入には限りがあります。その収入に見合ったお金の使い方ができなければ、当然貯金をすることは難しいのです。
お金の使い方のメリハリとは、収入を湯水のように好きなだけ使ってしまわないということです。欲しいから買う、食べたいから食べる、行きたいから行くという気ままなお金の使い方をしていては、お金は出ていくばかりとなります。いわば使い放題になっているこの状態では、お金の使い方にメリハリは感じることができません。物欲などを抑えるのが苦手な人は、特にお金を好き放題使ってしまいやすいといえます。お金を使うべきところでは使い、財布の紐をしめるべきところではしめることが、お金の使い方のメリハリです。こうした判断が苦手という人は、貯金ができないタイプといえます。
お金の具体的な使いみちが分かっていない
あなたは自分の支出について、しっかりと把握できていますか。収入はどれくらいあって、何にどれくらい支出があるのか。これがわかっていない点も、貯金できない人の特徴なのです。
まずは収入について、考えてみましょう。収入をしっかりと把握するということは、その月にどれくらい自由に使えるお金があるのかを把握することになります。収入がわかっていないと、自由に使えるお金がどれだけあるのかわかりません。そこで、どんどんと使ってしまい最終的には足りなくなってしまうこともあるのです。
また、支出についても具体的に把握していないと危険です。家計簿などをつけていないと、1カ月のうちで何にどれくらいのお金を使っているのかがわからなくなってしまいます。お金を使ったときは、それは必要だと思ってお金を払っていることでしょう。しかし、全体的に支出を見てみると、無駄使いだと感じる部分が出てくるかもしれません。支出の内容を把握していないと、そんな無駄使いにも気付くことができないのです。
夫婦別財布である
最近では、共働きの世帯が非常に増えてきています。そのため、自由に使えるお金が増加している家庭も多いことでしょう。また、共働き家庭に多く見られる特徴として、夫婦で別の財布を管理しているという点が挙げられます。夫婦で1つの財布を管理していくのが家庭の基本的な形とされていましたが、現代では夫婦別の財布を管理するのも珍しいことではないのです。
夫婦別財布の場合、お互いに「相手が溜めているだろう」という油断が生じます。相手の財布があるから、自分はある程度自由にして大丈夫。働いているのは自分だけではないから、多少贅沢をしても大丈夫。そんな相手任せともいえる金銭感覚の甘さが、貯金できないことへと直結していくのです。
急な出費への備えが足りない
毎月のコンスタントな出費に加え、急な出費は突然やってくるものです。全く予期しないときに大きな出費が出てくることも多く、そんなときに備えがたりないと収支のバランスが崩れてしまいます。例えば、結婚式のご祝儀。大変めでたいことではあるものの、ご祝儀は決して安いものではありません。まして、1カ月に何回もの結婚式が重なってしまうと、ご祝儀だけで支出が大きく膨れ上がってしまうことになるのです。
また、予期しない怪我や病気などでの入院なども、急な出費となります。こうしたケースでは、収入が減ってしまうという事態も少なくありません。急な出費への備えが足りないと、このような場合貯金を切り崩していくことになります。ある程度先を見越して、余裕のあるお金の使い方ができないと、特別な出費へ備えることはできないのです。すると、貯金ができないことにつながってしまいます。
貯金できない自分を変えたい!最初にやるべきこと2つ
貯金できるようになると、日々の生活にゆとりを持つことができるようになります。そして、急な出費などのイレギュラーがあっても、慌てなくてすむようになるのです。そのためには、貯金できない体質である自分を変えていかなければなりません。貯金できない自分を変えるためには、最初にやるべき2つのことがあります。
1つ目は、現状を把握することです。何が原因で貯められないのかを、しっかりと考えてみましょう。日頃の自分の行動などを振り返り、前章でご紹介した貯金できない人の特徴に当てはまっている部分がないかもチェックしてみます。そうすると、自分はどんな現状で貯金できないのかが、明確にわかるようになります。
2つ目に、どこにどれだけお金を使っているのかを把握していきます。家計簿をつけることがいちばん有効となりますが、それだけでは現状把握とはなりません。1カ月分の家計簿を集計して、ひとまずリスト化してみましょう。すると、なににどれだけのお金を使っているのかが視覚化され、とてもわかりやすくなるのです。
こうして現状を細かく正確に把握することが、貯金できるようになるための第1歩となります。この現状把握なくして、貯金できるように変わっていくことは難しいのです。むやみやたらに貯金できるように工夫をしても、失敗に終わったり、ストレスばかりがたまったりしてしまうことにもなりかねません。現状をしっかりと理解して、正しい対処をしていくことが重要なのです。
できることから始めよう!貯金体質になるためのポイント6つ
自分の現状を細かく検証したら、できることから貯金体質へと変えていきましょう。自分の現状にあわせた体質改善が、貯金体質になるための近道です。そのためのポイントを6つ解説していくので、自分のできる範囲で無理のないところから進めていきましょう。
クレジットカードの管理を徹底する
現金を持ち歩かなくても買い物が可能で、後払いとなるクレジットカードは、非常に便利なアイテムです。また、買い物額に応じてポイントも溜まるので、上手に使えばとてもお得なものです。しかし、実際に現金を手渡しで払わないシステムとなるクレジットカードは、つい使いすぎてしまいがちという特徴があります。カードさえあれば、どんどんと買い物ができてしまうからです。そして、請求が来てその金額に驚くということも少なくありません。そのため、クレジットカードはお金の管理が上手な人向けのアイテムといえます。
貯金体質になりたいなら、クレジットカードの使用状況はしっかり管理していきましょう。クレジットカードの明細は、たいてい請求とともに届くものです。そのため、明細で使用状況を確認するのではなく、買い物の度にもらうレシートで管理していくと有効です。レシートを管理して、都度なににどれだけお金を使っているのかを把握しておきましょう。そして、極力不要な買い物は避けていくと安心です。
生活費からラテマネーを減らす
生活費からラテマネーを減らしていくことも、貯金体質になるためのポイントです。ラテマネーとは、なにげなく毎日使ってしまうお金のことです。例えば、朝仕事に行く前に寄るカフェでのコーヒー1杯300円。昼食にかかる費用の、1000円。そして、おやつとして毎日買うチョコレート200円など。これだけ見ても、毎日1500円がかかっていることになります。
1つ1つは200円や300円などの少額でも、これらが積み重なるとばかにならない金額になることがあります。例えば、1500円を月に20日間使い続けたとしたら、それだけで3万円の出費となるのです。こうして、塵も積もれば山となることを知ることがとても大切です。そして、自分のラテマネーに気付きそれを精査してみましょう。どうしても必要なもの、なくても大丈夫なものにふりわけて、減らすことが貯金体質になるためのステップとなるのです。
特別出費用の予算を確保する
急な特別出費は、いつ発生するかわからないものです。そんな特別出費には、専用の予算を確保しておくと安心となります。いざというときに貯金を切り崩さないで済むように、貯金とは別に予算を用意しておくのです。
冠婚葬祭費や医療費などは、ある程度まとまった金額を特別出費用としてあらかじめ確保しておきましょう。こうして予算を確保しておくことができれば、もし何かあっても予算内で対応できるようになります。そうすると、貯金には手をつけずにすむのです。貯金は、一度手をつけてしまうと以後切り崩しやすくなってしまう傾向があります。そのため、こうして特別出費用の予算をわけておくのがおすすめです。
家計を一括管理する
夫婦で共働きの場合、夫婦で別の財布を持っているという人も多いことでしょう。しかし、夫婦別の財布だと、なにかと無駄遣いが起こりやすいものです。なんとなくお金がある気がして、必要のないものまで購入してしまう傾向にあるのです。ですから、夫婦は1つの財布で家計を管理すると効果的です。
1つの財布なら、現在の収支や残金もとてもわかりやすくなります。そして、お互いに小遣い制を導入すると、さらに貯金はしやすくなっていきます。家計をわけずに一括管理することで、お金の流れがはっきりとして貯金しやすくなるといえるのです。
貯金できない人を卒業するために!体質改善に失敗しないコツ

貯金できない人を卒業するためには、貯金できるように体質改善を目指すことが大切です。しかし、そのやり方によっては、挫折してしまう可能性も多いにあります。そこで、家計改善を行う上で注意したい点についても、見ていきましょう。
よく話し合う
家庭をもっている人の場合には、家計の改善や節約を始める前に家族とよく話し合うことが重要となります。よく話し合わずに1人で勝手に始めてしまうと、家族間で揉める原因になります。いくら貯金したいからといっても、家庭というコミュニティの中にいる以上、事前に話し合うことは欠かせないのです。話し合わずに始めてしまうと、家族からの協力も得られないこともあります。すると、どんなに頑張っても貯金できない状態が続いてしまうものなのです。
適切に予算設定を行う
貯金することばかりにフォーカスしてしまうと、ストレスが溜まってしまいます。もちろん、貯金のためにはある程度の我慢が必要です。しかし、ストレスが蓄積してしまうと、貯金することを挫折してしまう原因となってしまいます。また、ストレス発散のためにお金を使ってしまったり、あらかじめ決めておいた予算を大幅にオーバーしてしまったりすることにもなりかねません。こうした事態を避けるためには、適切な予算設定が重要です。
家計をきちんと管理するためには、支出にメリハリをつけていくことがポイントなのです。ある程度余裕のある予算を設定し、ストレスが溜まらないように工夫していきましょう。そして、資金投資をしても良い部分と切り詰めていきたい部分を、明確にしてメリハリをつけていくと効果的です。
貯金できない理由を把握して改善を
貯金体質になるためには、ささやかな努力の積み重ねが重要となります。まずは貯金できない理由を把握して、適切な改善策を見つけていきましょう。貯金できない理由は人それぞれで違うので、改善策も個々に違ってくるのです。
改善策を見つけたら、できるところから体質を変えていきましょう。努力次第で、自分は変えることができます。無理せず少しずつ実行していくように心がけ、安定した貯金を手にしていきましょう。